AI技術の発展に伴って注目されるようになってきている音声マイニング。ここでは、音声マイニングとは一体どういうものなのか、その活用例や音声マイニングとテキストマイニングの違いなどについて解説します。
音声マイニングとは、音声認識機能によって音声データをテキストに変換し、テキストデータをマイニングすることで、分析して有益情報を見つけ出す技術のこと。 「音声認識」の「音声」と「テキストマイニング」の「マイニング」を組み合わせた造語です。
音声マイニングを活用しやすい業種としては、コールセンターが挙げられます。 日々オペレータと顧客の間で交わされる会話は、膨大な音声データ。しかし、音声データは聞かないと理解できないため、そのままでは活用できません。 音声認識技術を使って音声データをテキストに変換すれば活用できるものの、データ量が膨大になりすぎで人間が全てを読むことは不可能です。
しかし音声マイニングを行えば、音声データのテキストデータへの変換から、変換したテキストデータの分類・分析まで、一気通貫で可能。 音声ベースでの、顧客の要望やクレーム、質問の回答を的確に抽出し、顧客対応の品質向上、業務の効率化を図ることができます。
コールセンターの業務効率化や品質向上を実現するために、音声マイニング技術を使って作られたソリューションに「音声マイニングツール」があります。
音声マイニングツールの機能の例としては、
といった4点。いずれも昨今のAI技術の発達により、高い認識精度を実現しています。
AI技術の発展に伴いテキストマイニングの活用が広がってきましたが、最近ではAIで音声データをテキスト化できるようになり、音声データを活用する音声マイニングが注目されるようになっています。以下で、両ツールの違いを理解しておきましょう。
音声マイニングツール | 音声マイニングは、コールセンターなどで使われている音声データを音声認識機能でテキスト形式に変換。変換した文字ベースのデータを分類・分析し、有益な情報を抽出するツールのこと。 |
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テキストマイニングツール | アンケートの自由記述やSNSの書き込など、膨大な数の定型化されていない文字ベースのデータを分類・分析し、有益な情報を抽出するツールのこと。 |
テキストマイニングツールをコールセンターで導入した事例を見る
自社のビジネスで、より戦略的に顧客の声を活用していきたいのなら、分析機能が豊富で、結果につなげやすい有料のテキストマイニングツールもぜひチェックしてみましょう。
以下のページでは、おすすめのテキストマイニングツールを「コスパ」「教育」「知名度」の3つの軸で比較。おすすめの3つを紹介しています。
音声マイニングツール選びにおいて最も重要なのが、分析精度が高いかどうかという点です。分析精度が高く正確に音声を認識できなければ、誤認識が多くなりデータとして使用することが出来ません。声の大きさや高低、方言、抑揚など、感情まで分析できるツールも登場しているので、しっかり確認しましょう。
音声マイニングツールに備わっている機能は会社によって異なり、機能が多く備わっているツールは価格も高額になってしまいます。
多くの機能が搭載されていれば良いというわけではなく、必要な機能がしっかりと備わっているかが重要なのです。
音声マイニングツールを用いて応対履歴が自動でテキスト化できれば、オペレーターの手入力や聞き間違い・聞き洩らしのリスクを軽減することができます。また、音声のテキスト化により良い対応に含まれるワードの抽出が可能となります。応対マニュアル作成や研修の際に用いる資料へ活用することで、ノウハウを蓄積し応対品質向上へとつなげることができます。
更に、コールセンターオペレータは人材不足になりがちです。音声マイニングを活用することで、過去の問い合わせなどをマニュアル化できれば、スムーズな対応が実現可能となります。その結果、応対品質が向上しクレームの減少、そして離職防止にも繋がるのです。
音声データを自動でテキスト化し分析することができれば、資料作成や報告書作成にかかる時間を削減することができるため、残業する時間が減り、残業代の削減効果が期待できます。オペレーターや管理者の負担が減ることで離職率が減少すれば、新規の採用・教育に関するコストの削減にもつながるでしょう。
顧客との応対などによって得られたデータは、コールセンターでの対応品質向上以外にも重要な顧客の声のデータとして、営業や商品企画部など他部署で活用することができます。
ツールごとに機能やサービス内容が様々あるテキストマイニングツール。トライアル版を出しており、アンケートやリサーチから依頼ができるツール3つを紹介いたします。
※Google検索「テキストマイニングツール」の上位16社(2022年10月時点)の中から選定。