VOCとは、Voice of customerを略したものです。アンケートに対する回答やメールを含めた顧客の声を意味し、SNSやECサイトレビューなどからも収集します。得られたVOCを分析し、活用することで課題解決などに繋げていきます。
電話対応を主に行うコンタクトセンターでは、お客様の声を直接集めることが出来ます。また、最近では電話だけでなくチャットやメールなどの問い合わせチャネルに対応するコンタクトセンターでも、顧客の声を集められます。
声の情報はトーンやニュアンスから感情も含めた情報を、メールやチャットはテキストでのやり取りが残るため情報が収集しやすく、手軽に意見が得られる特徴があります。コールセンターに電話をしてくる顧客は緊急性が高い問題を教えてくれる可能性が高く、要望や改善、クレームなど様々な情報を収集できるのも特徴です。
VOC収集応報として昔から利用されているのがお客様アンケートです。企業の目的に沿った質問項目が設定でき、メールや手書きなど様々な形でVOCが収集できます。
回答を得やすくするために粗品を渡す、オンライン購入者にメール形式アンケートを送付する、選択回答式にする、アンケート回答者にポイントをプレゼントするなどの工夫も求められます。飲食店などではテーブルにアンケート用紙を置く、商品パッケージやサイト、アプリにアンケートのQRコードやフォームを用意することで情報を収集できます。
SNSや口コミサイトなどのソーシャルメディアからVOCを得る方法では、ユーザーの率直な意見が収集できます。企業名や商品、サービス名を入れて検索するだけで多くの意見を見つけることが出来ます。
企業に直接言わないような小さな意見を多く見ることができるだけでなく、顧客のニーズを把握することにも繋がります。
ただし、ソーシャルメディアによる収集は1人1人から得られる情報量が少ないこと、関連性の低い情報も紛れていること、誤った情報もあることなど注意が必要です。
クレームはネガティブな意見のため「クレームを貰えて嬉しい」という企業は少ないでしょう。しかしクレームは貴重な意見であり、顧客がすぐに改善してほしいと思っている要望を知ることができます。
企業やサービスに不満を抱いた顧客の多くは、企業に意見を伝えず不満を抱えたまま離れてしまいます。そのため、わざわざ手間をかけて企業にクレームを伝えてくれる顧客は貴重な存在です。またクレームに真摯に向き合い誠意をもって改善することで、クレームを伝えた顧客が企業のファンに変わる可能性もあります。
ECサイトに集まるレビューも重要なVOCのひとつです。レビューには商品や企業に対するユーザーの率直な意見が記載されており、商品やサービスの改善点を探るうえで参考になります。
レビューは顧客が企業へ向けて書いているものではありません。その商品やサービスの利用を検討している他の顧客を意識して書かれています。1ユーザーとしてどんな点がおすすめできるか、どんなユーザーにおすすめなのかといった情報が書かれていることも多く、商品に対する正直な評価が分かります。
またレビューによっては商品に対する良い点と悪い点のどちらも記載されているため、商品開発に活かすことが可能です。評価が高い点はよりニーズにマッチした仕様にし、改善が求められている点は修正してリリースに繋げられます。
コンタクトセンターやコールセンターのVOC分析では、「今まさに困っている」「早急に対応してほしい」といった顧客の声が集まります。これらの情報を収集し分析、改善することで顧客満足度を高めることに繋げられます。
コールセンターのVOC分析にテキストマイニングツールを導入した事例を見る
ソーシャルメディアは手軽に意見を投稿することができるため、多くの意見、口コミが日々投稿されています。多くの声を集めたいのであれば、ソーシャルメディアを用いることは大きなメリットがあるでしょう。また、SNSでは顧客と直接やり取りができるのもメリットです。
WEBや紙、メール等さまざまな方法でお客様アンケートは実施できます。比較的安価で行えるため、導入しやすいでしょう。企業が質問を設定できるため、知りたい情報が収集できる点もメリットです。
匿名で答えられるお客様アンケートの場合、本来なら伝えづらいネガティブな本音も集められます。
テキストマイニングツールはVOC、つまり顧客の声の収集が得意です。お客様アンケートやコールセンターへ寄せられた声、ソーシャルメディア、レビュー、クレームなど、さまざまな方法であげられたVOCから効率良く情報収集ができます。
これまでは人がテキストデータを分析してきましたが、人件費は安くありません。テキストマイニングツールを活用すれば、人件費を削減でき、貴重な人材を他の業務へあてることができるでしょう。
VOCにおいて頻出する単語は、顧客の注目度が高いポイントだと言えます。テキストマイニングツールによってVOCで頻出する単語を可視化すると、優先度の高い課題が明確になるでしょう。
顧客の声一つひとつに耳を傾けることも大切ですが、全体を俯瞰することも大切です。商品やサービスに対し、顧客全体が今最も求めていることは何なのかを知っておきましょう。
巨大なデータ群であり、企業が事業に役立つ知見を導入するために必要だと言われているのがビッグデータです。量・種類・発生頻度・更新頻度といった要素で構成されており、人間が全体を把握することは不可能と言えるでしょう。しかし、ビッグデータの中に顧客のニーズや企業の成長のヒントが詰まっているのはたしかです。
テキストマイニングツールを活用すれば、ビッグデータを分析でき、さまざまな方法で生まれた顧客の声を分析し、企業の課題解決につなげられるでしょう。
顧客の声は、アンケート調査やコールセンター、ソーシャルメディア、ECサイトレビュー、クレームなどさまざまな方法で得られます。またVOCの種類によって集まる声の特徴があり、企業が分析すべきVOCは一つではありません。
しかし多くのVOCを分析しようと考えても、人間ではできないことや効率が悪くなるケースも。テキストマイニングツールは人間に代わってVOCを収集・分析できます。
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