VOCの意味は、「顧客の声」。商品やサービス、VOCを収集・活用して企業に対する顧客の声を理解することは、自社の課題解決や成長に役立ちます。
しかしVOCの収集方法には複数あり、媒体によって収集できる声の特徴もさまざま。ここではVOCの収集方法やVOC分析のメリットなどを解説します。
多くの企業が「自信作だったのに、反響をあまり得られていない」「リピート率が低い」といった経験を持っているでしょう。課題を解説するためには、商品の問題点を把握するべきです。
VOCは顧客の生の声です。収集・分析すると、顧客の商品やサービスに対する評価を理解できます。理解することでニーズや課題を把握でき、品質向上へつなげられます。
VOCでは、顧客のニーズを情報として得られます。
「思わぬ商品が予想外にヒットしている」というケースも、VOC分析によって、顧客が商品やサービスを評価している部分がどこなのか理解できます。参考にすることで、よりニーズにマッチした新商品を開発できるでしょう。
さまざまな手法で収集できます。例えばコールセンターに寄せられる質問やクレーム、アンケート調査やECレビュー、ソーシャルメディアなどは特にわかりやすいでしょう。
また媒体によって、ポジティブな意見やネガティブ、顧客の率直な評価など集まる意見が偏ることもあります。そのため1つの媒体だけを分析するのではなく、複数の媒体でVOCを収集・分析することが大切です。
問い合わせの多い質問をWEBサイト上で解決するためにサイトの記載内容改善を目的としてテキストマイニングツールを導入。
月に数万件もの問い合わせ内容を読み取る作業に膨大な時間と労力をかけていました。
今まで何十時間もかかっていた作業を2時間程度まで削減。これまでは埋もれていた声もくみ取ることができたことで、WEBサイトの質が向上しました。
コンタクトセンタリーズン分析による自動化領域の抽出を目的としてVOCを導入しました。
自動化領域を進めたい一方で何から行えば良いか分からない状況でした。また、脱コストセンターに向けた売り上げの拡大も目指していました。
VOC分析をすることによりCX/DX推進重点領域が抽出できました。また、受注率の高いオペレーターの通話時間や話速、年代などを分析し、有効トーク例を抽出。オペレーターのスキルアップのための水平展開が実施出来ました。
電話やメールによるサービス内容への質問やカード紛失対応などを行うコールセンターにおいて、顧客満足向上のために導入しました。
顧客満足度を高めるにはどうすれば良いか、顧客離反を防げるかを考えるにあたり、あらゆる問い合わせを受けるコールセンターの情報を活用したかった。また、手作業による集計によりアンケート配布から結果が出るまで3か月もの時間を要していました。
コミュニケーションを数値化することで客観的にコミュニケーターの指導が出来るようになりました。また、購入した覚えのない商品が届いたという問い合わせがあったとき、明細確の屋号と店舗名が異なるため顧客側が勘違いするケースがあったため、明細書の表記を一部改善することで顧客に分かりやすい明細に変更しました。
コールセンターのVOC分析にテキストマイニングツールを導入した事例を見る
顧客満足度調査のコメントをデータとして処理しレポート化するためにVOCを導入しました。
毎月お客様満足調査は実施しており、コメントにサービス改善の課題があることは把握していたもののデータとして処理が難しく活用できていませんでした。
テキストマイニングツールを用いて総合満足度とお客様満足度調査のコメントの関連性を診断。レポートとして取りまとめて全国の各拠点で施策立案、伝達が可能となりました。
新しいサービスを考案するにあたり、消費者のインサイトを反映したいとVOC分析を実施。
オーラル領域での新規事業を行うのにあたり、口臭に関する悩みを起点としたコンセプト立案を検討していたがバイアスのない声を収集・活用が出来ていませんでした。
不満買取センターに届いた講習関連の不満を解析し、口臭に対する不満よりも相手に対し口臭に気付いてほしい欲求が強いことを確認。口臭ケア行動におけるコンセプトを作成し、アプリ開発に繋がりました。
数十年に渡って数々のヒット商品を生み出している、とあるスナック菓子メーカー。顧客の声を聞くためにお客様相談室を設置しました。また顧客の反応を得るため商品パッケージやWEBサイトを一新。顧客が声を上げやすい状況を整えました。
お客様相談室室長をはじめとするスタッフが分析
続々と寄せられた顧客の声をスタッフが分析した結果、有益な情報は想定よりも少量でした。顧客の本当の声を聞くための掘り下げが不足していると実感。そこでオペレーターは「なぜなぜ分析」を用いて真の問題点や課題点を探り、顧客理解や商品の品質向上に繋げました。
雑貨や日用品、文房具、衣類や家具などさまざまなヒット商品を生み出し、多くの顧客から愛され続けているとある企業。商品開発を目的としたサイトを複数運営していましたが、各サイトを持て余している状態でした。
具体的な分析手法は不明です。
ただ同企業ではサイトに寄せられた商品リクエストを運営担当が精査し、商品開発に繋げることもあるようです。
まずバラバラに運用していた商品開発が目的のサイトを一元化しました。顧客が商品に対するリクエストを投稿したり、その投稿に担当者がコメントをしたりといった相互コミュニケーションが可能なコミュティを形成。多くの声が寄せられるようになり、これまでに100以上の商品に要望が反映されました。
ツールごとに機能やサービス内容が様々あるテキストマイニングツール。トライアル版を出しており、アンケートやリサーチから依頼ができるツール3つを紹介いたします。
※Google検索「テキストマイニングツール」の上位16社(2022年10月時点)の中から選定。